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フランス「語」の音楽の勉強・ドレミのはなし

 

フランスの音楽の勉強ってどんな感じ?まず、基本のソルフェージュからいきまっしょう。

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音符の読み方、ドレミの説明

 

日本ではドレミファソラシドが普通ですね?「いろはにほへと」もあります。は=ドの音です。

私の親の世代・・・戦中かな?・・・はドレミで歌うかわり、これで歌っていたそうで、父はよく、トホホ、ヘニニ・・・なんて涼しい顔で歌っていました。これは、ソミミ,ファレレ・・・「ちょうちょう」の始めです。(ネ、慣れですよね?)さすがに、私はこれは学ばなかった世代です。

今でも学校では教えられているのでしょうか?うたうときは「ドレミ」でも、長調、短調のときには、突然「長調」「短調」となり「ド長調」「ラ短調」とは、決して言いませんから、続いているのだと思いますが、さて・・・。

 

また、中学にもなると、なぜかドイツ語での読み方もならったりします。

ドレミファソラシ=CDEFGAHC=読みはツエー、デー、エー、エフ、ゲー、ア、ハー

 

・・・思い出されましたか?これは音大受験生なら、必ず学びます。シャープ、フラットがつく場合の言い方も学びます。

#(シャープ)ならCis,(チス) dis(ディス)・・・  b (フラット)なら ces(チェス), des (デス)

あー・・・なんだか、私は忘れかけているみたいです。

ここへ、調、という意味のdurドウア・・・をつけて「アードウア」・・・などと呼びます。

 

それにしても、シャープ、フラットって英語ですね?ドイツ語の読み方って習ったっけ!?

 

これは日本語では、シャープは「」、フラットは「」という言い方に変わります。

うろ覚えですが、古来からの、日本の雅楽の音楽用語から転用されたときいています。

ですから、「嬰ト長調」「変ロ短調」などという表現になるわけです。

 

★#、b を含めたところまで、まずおさらいしてみました。では、いよいよフランス語での言い方です。

 

DO RE MI FA SOL LA SI DO 

 

です。ローマ字読みしてみてください、「どれみふぁ、そらしど」でしょう?

「そ」のみ、小さくエルの発音がくっつきます。が、完全にドレミです。細かくいえば、「れ」は、仏語のrだけれど・・・

音大受験のあの苦労は一体なんだったのか?と思っちゃいます。

 

#は、ディエーズ、という読みをしています。(電話にももちろんついています。)

bは、べモール

 

#ド・・・・・ド・ディエーズ

bミ・・・・・ミ・べモール

 

というのです。ドイツ語より簡単です。というか、そのまんまです。ただ、音の高さの名前で音符を歌うときには、ひとつの音に対して言葉が多くうっとおしいですので、「ディエーズ」は言わないで歌おう、としかいいようがありません。ドイツ語では、それがしやすいです。

 

★ところで、日本では「移動ド」でうたうケースもあります。私はこれが苦手です。ピアノのドレミの音の高さがそのまま耳に入ってしまっていたので、ピアノの「ド」がきこえたら、それを他の名前で歌えなかったのです。

「移動ド」とは、ハ長調以外の曲をうたうとき、どの調でも全体をドから始まる音階と考えて歌う方法です。

ヘ長調の曲があったとしましょう。ヘ=ファというかわり、これを「ド」で歌い始めるんです。あー頭痛くなってきた・・・

日本独特のような気がするのですが・・・・

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★順序が逆になったような気もしますが、さて「五線」のことは?「portee」といいます。「ポルテ」というような発音です。

「プレタポルテ」という言葉をお聞きになったことがありますか? 既製服、すぐきられる服、という意味です。若干最後のつづりが違いますが、ポルテ「持つ、支える」という意味の同じ動詞から来ています。「音符を持つ」から、です。

 

ちなみに、この五線、現在は5本におさまっていますが、昔はもっと多かったり少なかったりしたそうです。研究を重ねて、5本が使いやすいという結論に達したとか。楽譜の始まり“ネウマ譜”と呼ばれるものには、歌詞しかなかったり、せいぜい一本線だったり。大昔〜中世より前、音楽史では「グレゴリオ聖歌の時代」と呼ばれているころのことです。これは、いつかまた別に書きましょう。

 

★さて、音階のあとはリズムへ。(図が出せなくてごめんなさい〜)

 

全音符

ronde

ロンド

二分音符

blanche

ブロンシュ

四分音符

noire 

ノワール

八分音符♪

croche

クロッシュ

 

さあ、いかがでしょうか?ドイツ語ではなんというのかなあ?そういや、習わなかったなあ〜

全音符

ronde

ロンド      ・・・・丸、という意味です。そんまんまですね。

二分音符

blanche

ブロンシュ   ・・・・白、という意味です。まんまですね。

白雪姫は「ブロンシュ・ネージュ」(ネージュは雪)

四分音符

noire 

ノワール     ・・・黒、という意味です。まんまですね。いやになってきたなあ。

八分音符♪

croche

クロッシュ    ・・・「ひっかける」・・・ということ

♪ のかたちから来ているのでしょうか・・・まんまですかね。

注意:きちんとrで発音。エルでいっちゃうと、cloche

りんごんりんごン「鐘」の意味になっちゃいます。

あとは・・・16部音符は double croche クロッシュのダブル。その次は、トリプル・クロッシュ・・・etc.・・・・

 

日本語での言い方は、英語から来ているようです。

Whole

全音符

全部

Half 

2分音符

半分

Quarter

4分音符

四分の一

Eight

八分音符

八分の一

ね?

 

仏語の言い方でも別によろしいのですが、困るのは、拍子記号の説明なのです。

 

@たとえば4分の4 拍子。これってどういう意味か、説明できますか?(拍子、という言葉は、完全に日本語っぽい日本語ですね)
答え:(たとえば)一小節のなかに「4拍子」、4回刻むリズムがある。オシイ。

 

では、何を基準に刻むのか?というと、

4分音符を基準に刻む。「分の一」である、これが、下に出てくる数字の4です。なので、

答え:1小節の中に、4分音符が4つある拍子

 

 

2問です。

A4分の3拍子と、8分の6拍子の区別は?どこがちがうの?

 

3拍子は、4分音符を基準にしています。一小節に4分音符が3つです。

♪  ♪

♪   ♪

♪ ♪

 

6拍子は、8分音符を基準にしています。一小節に8分音符が6つです。

♪   ♪   ♪

♪   ♪   ♪

このとき、4分の3拍子を、ばらばらに八分音符でかいてしまうと、全体として8分の6と同じことになってしまいますが、

6拍子には、♪をみっつずつ全体で“二つの“グループにする、という規則

があるので、このふたつは違う拍子、ということになるのです。

 

学校の音楽の授業のテストを思い出されたかしら・・・

 

でも、日本語なら、こうして理屈にかなった説明ができます。

・・・・これをね、フランスで説明しようとすると、黒だの、白だので、「よんぶんのいち」に、ぜーんぜん関係のない音符の読み方。

どうも、ぴんと来ないんじゃないのかなあ?といつも思います。

しかも!!黒といえば!!黒鍵というものがある。字まで黒い。

 

この音は「クロ」(四分音符)ねー、と子供の初級者に説明していると、ピアノの「黒い鍵盤」と、ごっちゃまぜになってる〜〜〜!!!

鍵盤のいろは、こちらでもさすがに白と黒ですから・・・

 

ちょっと頭が回る子は「noireクロ、だから、英語だったらこの音符はブラックなの?」

エイゴではクオーターのはずなんで・・・

うーん、ちがうんだってば・・・

 

というわけで、フランス人へは初心者向けの4分音符の登場からして、誤解を疑ってかからねばなりません・・・ううう・・・

 

zakkayapapy@hotmail.com

 

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