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コンセルヴァトワール〜フランスでの音楽学校の存在

 

 

日本では音楽大学や、専門学校で音楽を習うことが多いですね。「大学」は18歳になってから入るところですし、受験もあるので、その準備にバリバリ基礎ができていないとダメなんじゃないか、と心配してしまいます。(今はだいぶ柔軟になってきた模様ですが)

一方で、音楽「専門学校」、音楽コース、と名前の着いているところや大手の音楽教室では、楽譜が読めない、としても、自由に専門科目のみや、ソルフェージュの勉強ができます。大人も子供も入れます。

 

フランスの音楽学校というのは、日本の音楽大学とはぜんぜん違うシステムで、「大学」ではなく、「音楽の専門学校」です。

・大学ではない  ・年齢制限  ・レベルがまちまち  ・出にくい  ・一般科目はない ・副科ピアノはない  ・入試は実技重視および初見

・毎年募集人数がまちまち  ・教職の免状は自動的ではない

などが、おおよそちがいます。

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フランスの一般的なコンセルヴァトワールの存在

  おまけに

 

フランスの音楽学校は、まずは子どもに門が開かれています。一般的には、7歳になったらソルフェージュ教育を受け始めることができ、専門の楽器は、同時にスタートか、1年後のソルフェージュの先生のOKが出てから。(学校によります)週に1時間のみのソルフェージュですから、ついていけずに1年でやめてしまう子供もいます。

初歩から楽器を始める場合、順調に伸びれば8年ほどで証書が得られることになります。

 

生徒受け入れ定員は決まっています。公立の施設であり、子供たちを伸ばすのが優先なため、年齢制限や、試験などで入学どきに振り分けるのです。日本だったら応募や新入生が多ければクラスの人数を増やしたりもしますが、こちらでは、そういう柔軟さはありません。(普通の学校でもそうです。とても困ります)

 

こういうことが可能なのは、音楽学校にとられる時間が、あまり多くないからです。日本の大学においては、大学という学問の場のシステムのひとつですから、音楽外の科目があるし、音楽関連も、入学試験からすでに科目が多くあります。フランスの音楽学校では、音楽に関したことのみですから、日本よりかなり少なくなります。たとえば、上記のように、始めたばかりの子供なら、ソルフェージュを週に1時間、専門科目が30分、といった具合です。もちろん練習時間には、限はなく、練習したもの勝ち、かもしれません。

フランスの普通の小中学校は夕方4時半まで。水曜と土曜は半日か休みのこともあり、この日にグループレッスンは集中する傾向があります。

 

平日に行われる音楽学校の授業もあります。(4時半以降なら、普通に通えます。)中には音楽学校と提携し、学校の授業時間をやりくりして音楽学校のレッスンに出られるようにしている公立小中学校があります。ただし、勉学・楽器が優秀でなくてはなりません。いろんな面からコントロールされています。また、一部の聖歌隊や合唱団は、ノートルダム聖歌隊のように、同様のシステムで学校ぐるみで音楽ができる体制をとっているところがあります。コンセルヴァトワールにはクラシックバレエもあります。バレエは毎日、一日中レッスンが必要なため、国立のコンセルヴァトワールでは、入学条件にも厳しく、全寮制です。

 

大学生が生徒の場合もあります。これは単純に時間の都合が合い、勉学の余裕もあるので、音楽学校で音楽を続けられる、ということです。日本では、二つ大学を卒業しないと証書をえられませんが、フランスでは平行して勉強ができ、楽器や声楽ディプロムのある法律家がいたりするわけです。逆に言うと、音楽学校卒業書があっても、日本の音大のように、一般課目をクリアーしているわけではありません。

                                                    

めでたく第2課程を終えてディプロムを得た生徒は、趣味として続けたり、そこで学校にひと段落をつけたり、また専門家への道を目指し、さらに上級の学校を受ける場合もあります。さらに詳しい区分は、「具体的なシステム」にて紹介しています。また、具体例として審査員体験にも述べています。

 

なお、フランスの大学での音楽専攻とは、「音楽学専攻」を意味します。実技のレッスンもありません。希望する学生は音楽学校などで別にレッスンを受けます。日本の音大とはシステムがまったくちがうわけで、論文を書く必要があるようです。

注)最近、一部の大学と音楽学校間で、提携が始まったようですので、また変わっていくかもしれません。

 

これはあくまでもフランスの場合で、また刻々とかわっていく可能性があります。お隣ドイツでは、音楽「大学」を卒業すれば、「ドイツの“音大”卒業」となり、かつ、音楽だけの音楽学校もあるそうです。(日本の音大とドイツの音大の間で同等に認められる科目もあるのかもしれません。)

 

フランスは、「外国の同様のディプロムを認め、単位を認証する」と書いてあっても、その実は、なんだかんだ言って、正式に受け付けないことがあります。ヨーロッパの国の出身者であっても、特にフランスだけが受け付けない、という、困ったウワサもヨーロッパ人から聞いてしまいました。単位の交換にはご注意を。

 

★追記 ヨーロッパが広がったため、フランスも新たに単位の互換性を考えつつあります。そのためかどうかはわかりませんが、国立および、市国立の音楽学校にはフランス語のレベルの証明を提出する必要が出てきたということです。たしかにレッスンを受けるためにはフランス語の準備をしっかりするにこしたことはありません。おいおい、資料を追加できれば、と思います。時事ネタ?については、ブログパリ音楽留学日記をご参照下さい。(201010)

 

 

おまけに

もちろん日本と同様に、普通の人が楽しみで通える音楽学校や教室もたくさんあります。日本の楽器店の音楽教室はパリにもあります。

子供でも大人でも(生徒数の制限はありますが)、家庭でレッスンを受ける出張レッスンなども可能です。

また、各所にあるパリ市の文化センター(Centre danimation)でも、個人からグループによるクラスまで、いろいろあります。ただし、設備や、レベルに関してはまちまちで、当たりはずれがあるかもしれません。

 

声楽の学生

年がいっても希望が持てるのが声楽!?声楽だけは、他の科目より年齢制限が全体にあがります。7歳からの声楽はないのです。日本なら音楽高校の15歳でも、上記の国立などでは、ぎゃくに“最低年齢制限”にひっかかり、入れません。20くらいから、と思ってもよいでしょう。パリでは人数が集中するため、各区の学校などでは、年齢制限も合格率も必然的に厳しくなります。同じ名称のレベルであっても、地方へ行けば、どちらの理由からもパリより入りやすいということがあります。レベルが低いということではありませんので、念のため。

 

大人のレッスン

さてここで、一般の大人の方への朗報を。公立の音楽学校によって、上記の若い生徒向けの「おとなコース」を設けている学校があるのです。登録は、早い者勝ちです。たいてい夜にかけての時間帯です。演劇コースもあります。(ただし、これではビザは取れません。)有料です。公立であれば、やたらに高くはありません。

 

レベルはどうか?

大人で初心者だけど勉強したい!という方にも、道は開かれています。上に述べたような公立の音楽学校でも、 “席が開いていれば”入れる場合があります。ただ、パリの場合は人口が多く、競争率が高い(早い者勝ち)ので、私立の方が入りやすいかもしれません。

しかし、パリの外の公立音楽学校であれば、大人であっても入れる可能性は高くなります。

 

 

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